プロジェクトマネージャー養成マガジン〓ナイトスクールコラム(3):ユーザPM

そんなん当たり前やん〓っていっててもできてないことやと思う。
ほとんどの失敗プロジェクトの根本的原因になりがちちゃうかな〓?うちもそうやけどねorz ユーザーのベンダーに対する過度な期待、逆もしかり。コミュニケーション不全による思い違い、契約の曖昧さ・・



◆ユーザとプロジェクトマネジメント
プロジェクトマネジメントというとエンジニアリングやものづくりのイメージが強く、
ITの場合、どうしてもベンダー側に焦点が当たり勝ちです。しかし、ベンダーがプ
ロジェクトを成功させるには、発注者であるユーザ企業側でしっかりしたプロジェク
トマネジメントが行われていることが必須条件だといえます。

その理由として、ベンダー側のプロジェクトで出てくる問題の中で、発注側のプロジ
ェクトマネジメントがうまくできていれば解決するするものは決して少なくなくない
ことが上げられます。

SIをサービスとしてみた場合の付加価値は、ユーザ側が何もしない場合に、如何に
ユーザが満足する成果を提供できるかという点にあると考えることもできます。その
意味では、ユーザ側にプロジェクトマネジメントは必要なく、ベンダー側のトリガー
で動いていけばよいという道もないわけではありません。。

しかし、本当に、納得できる投資で、満足なシステムを手に入れようとするのであれ
ば、やはり、プロジェクトマネジメントは不可欠だといえます。情報化は投資です。
投資対効果を決めることになるプロジェクトの企画フェーズには、プロジェクトポー
トフォリオマネジメントなどの手法を中心にして、現在でもかなり丁寧なマネジメン
トが行われています。しかし、そのシステムがいくら機能的に見た場合に投資対効果
に優れていたとしても、企画でのそれは所詮、期待値に過ぎないということがあまり
語られていないように思えます。


◆企画を実現するには、プロジェクトマネジメントが必要

企画された投資対効果を実現するには、RFPをうまく書いて、ベンダーをうまく動
かせばよいという話には必ずしもなりません。情報システムの中には、ユーザの作業
で作っていかなくてはならないものも多く、ユーザ側のプロジェクトマネジメントを
うまく行わなくてはそれらの部分の品質が確保できなくなり、それゆえにシステムが
使えず、投資の目的が達成できないというケースは極めて多いのです。

特に、ユーザサイドの問題としては、コストもさることながらスケジュールが大問題
になるケースが多いと思われます。たとえば、BPRの中に位置づけられる情報化投
資であれば、システムの開発スケジュールの遅れは、企業全体のオペレーションに影
響を与えます。また、ビジネスのためのシステムであれば、スケジュールの遅れはビ
ジネスそのものに影響を与えます。

そのスケジュールに関して言えば、ユーザ側の対応が遅れの要因になるケースが少な
くありません。例を挙げると、要求分析の遅れ、各種の情報・データ分析作業の遅れ、
テストの遅れなどです。

このようなことを起こさないためには、ユーザ側でも、ベンダー以上にしっかりとし
たプロジェクトマネジメントを行い、ベンダーのプロジェクトマネジメントとの同期
化を図っていく必要があるといえます。